根の治療
根の治療
むし歯が深すぎて歯の神経(歯髄)を取る治療や神経を取った歯根の再感染を治療することを根管治療といいます。
炎症を起こした組織を完全に除去し、消毒を行います。痛みや腫れなどの症状が消えたら薬を詰めて細菌の侵入経路を密封し、人工物で歯の形を復元していきます。
歯の種類(前歯、奥歯)や根管の形態で難易度は変わりますが、当院では治療の難易度に応じて1回の治療時間を調整してできるだけ短期間で薬を詰められるように心がけております。治療が長期化することによって仮蓋の状態が長くなると細菌が根管内に侵入し、二次感染を引き起こすリスクが高くなるからです。
私の臨床実感としては概ね80%の症例は保険治療で良好な予後が期待できると考えております。治療開始時点での感染の大きさや炎症の状態などで難治化するケースも目にしますが、保険診療で予後不良と予測される場合には自由診療も提案しております。
根管治療の予後を大きく左右するのは、いかに「細菌感染をコントロールできるか」です。口腔内には多数の菌種が数千億個存在しています。より良い結果を果たすためには、治療期間中の根管内への細菌侵入を可能な限り防ぐことが重要です。当院では保険診療の制限内では予後不良と予測される症例で自費治療を提案しております。
当院の自費根管治療は精度に最大限の力を注いでいます。院長の診療理念である{感染源の除去・感染経路の遮断・再発防止}に基づいた治療法で難症例に対応していきます。
1治療中の歯にゴム製のカバーをかけて細菌の流入を防ぎます。
ラテックスアレルギーでも安全のニトリル性カバーを使用します。
歯質と化学的に接着する材料で蓋をすることで細菌の侵入を防ぎます。
硬い材料なので破損や脱離のリスクが低くなります。
マイクロスコープを用い拡大視野で治療を行います。さらに3次元のレントゲンを使って病巣を立体的に可視化することにより治療の精度を向上させます。
2次元のレントゲンでは見えない断面像も「見える化」することができます。
※保険診療でも必要に応じて使用しておりますが、自費治療ではすべての症例で導入しています。
保険診療の根管充填剤には密封作用しかありません。それだけでは既に感染が拡大してしまっている症例や、歯根が破折していたり、亀裂が入っている症例では良好な予後は期待できません。もちろん、著しく歯が破損している症例はそもそも治療不可となりますが、治療薬の選択肢で結果が大きく影響されるケースもあります。
根管充填(根に薬を詰めること)の条件を満たすには疼痛・腫脹・出血・排膿などの消失が必要です。平均的には2,3回で根管治療を終了し、治療完了(かぶせ・つめものを入れる)まで4,5回ですが場合によっては消毒して数週間経過を診たり、仮歯を入れて再発しないか様子を見ることもあります。
※治療中は痛みがなくても実際口腔内で機能させたら(噛めるようになったら)状態が悪化することもあるため、慎重に判断することが必要となるケースもあります。
「治療終了」=「治癒」ではない場合もあることは予めご了承ください。
当院の自費根管治療の費用は回数・診療時間問わず以下の通りです。
前歯 | 60,000円 |
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小臼歯 | 80,000円 |
大臼歯 | 100,000円 |
※費用は1歯単位です
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