つめもの・かぶせもの
つめもの・かぶせもの
むし歯や破折による欠損を修復する方法についてお話します。欠損部位や大きさに対して適切な治療法を選択することにより予後が変わりますので、歯科医師と相談して最終決断を行ってください。
軽度から中等度の欠損(治療する歯の半分くらいまでの大きさ)は部分的なつめものを入れて修復します。
歯に似た色の樹脂を詰めるので見た目は白く見えます。口腔内で直接充填するので、細かな形態の付与が困難な場合もあります。特に歯と歯の間の部分や、奥歯の裏側などアクセスしにくい部位の治療には適さないケースもあります。長期間お口のケアを怠ると劣化や変色が起こり、脱離しやすくなったり、見た目が変わってしまいます。
口腔内で直接樹脂を充填するので、1回の治療で完了します。歯茎が炎症して出血がある場合は歯周病治療を行ってから詰め物を入れたほうが仕上がりはより綺麗になります。
直接プラスチックを詰めることができない部位の欠損に対して使われる治療法です。主に小臼歯や大臼歯(犬歯より後ろの歯)に使用されます。
金銀パラジウム合金
金属の性質上、耐久性が高いのでプラスチックやセラミックに比べて歯を削る量を少なくできます。詰め物を薄く作ることができるので、製作過程で生じる寸法変化などの誤差が小さく、適合もとても良いです。
微量の金属イオンが漏洩するので、ごく稀に遅延型アレルギーを発症することがあります。金属アレルギーの方はご相談ください。
CAD/CAM(プラスチック製)
プラスチック製なので歯の色に似た仕上がりになります。金属に比べて壊れやすいため、厚みのある詰め物をつくるので、歯を削る量が多くなります。審美性は良いですが、耐久性・適合性が劣ります。
セラミック
40,000円+税 ※保証期間3年 |
歯の色のみでなく、細かな溝などの見た目の再現性が高い修復物です。頑丈な素材なのでプラスチックでみられるすり減り・着色などの劣化もほとんど起こりません。
硬い素材なので対合歯(噛み合わさる歯)が天然の歯の場合には注意が必要です。精密な型取り材を使用するので適合性も高いです。
修復範囲が広い症例で部分的な詰め物では耐久性が不十分と予測される場合は歯を完全に覆うかぶせものを入れます。
金属冠
いわゆる従来の銀歯です。耐久性・フィットに優れ、壊れにくく、修復する歯との密着性が高いため、むし歯の再発が起こりにくいです。技工士によるハンドメイドなので、歯本来の形態の再現性に優れており、装着後のむし歯の再発や歯周炎の予防が期待できます。
チタン冠
チタンは金属ですが、身体と親和性が高いため、金属のなかでもアレルギーを起こしにくいとされています。そのため、金属アレルギーの方にも安心してご利用いただけます。
CAD/CAM冠(すべての歯に適用可)
プラスチック製のかぶせものです。歯の色に近い見た目なので、口腔内で目立ちません。強度が低いので、硬いものを噛むと割れてしまったり、長期間の使用で摩耗し、咬み合わせが変わってしまうことがあります。歯を削る量が多いため、神経が残っている歯に対しては注意が必要です。
レジン前装冠(前歯のみ保険適用可)
金属の裏打ちに歯の表面のみがプラスチックでコーティングされたかぶせものです。プラスチックの部分が欠けてしまうこともありますが、破損したところを修理できます。適合が良いので前歯のかぶせものでは第一選択となる修復法です。当院では前歯の前装冠は保険・自費問わずシリコンの精密印象材を使用しています。
陶材焼付冠
50,000円/1歯+税 ※保証期間5年 |
金属の裏打ちにセラミックをコーティングしたかぶせものです。陶材を使用するので天然歯に近い光沢や見た目に仕上げることができます。入れ歯のワイヤーが掛かる歯など、プラスチックやジルコニアのかぶせでは強度不足になりうる症例でも耐久性が発揮できます。
ジルコニアクラウン
80,000円/1歯+税 ※保証期間5年 |
審美性と耐久性に優れた素材です。歯の色だけでなく、立体的な形態の再現性がよく、噛む力がかかりやすい奥歯に適切な材料です。
変色やすり減りも起こらないので、長い間きれいな見た目が保てます。
生体親和性も高くアレルギーも起こりません。
セラミッククラウン
100,000円/1歯+税 ※保証期間5年 |
セラミックとジルコニアを使った材料で審美性が非常に高い修復法です。前歯の審美修復に適した素材で、天然歯の光沢や透明度を精密に再現することが可能です。
治療期間中の仮歯
3,000円/1歯+税 |
治療期間中は歯が削られた状態になるので、見た目を改善するために仮歯を作ります。前歯の治療では仮歯を調整して理想の形を作り、その仮歯を参考に最終技工物を作ります。
完成精度をより高めるため、治療期間中に歯周病治療を行ったり、仮歯を使って最終技工物の形態修正や歯肉のコンディショニングを行うこともあります。特に審美的要求が高い前歯の修復の際には技工士さんとチェアサイドで打合せすることもあります。従って、場合によっては治療期間や来院回数が増えることもありますので予めご了承ください。
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